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Tkalin, A. V.*; Lishavskaya, T. S.*; Belan, T. A.*; Karasev, E. V.*; 外川 織彦
Pacific Oceanography, 1(1), p.42 - 52, 2003/08
ロシア極東水理気象研究所では、日本,韓国及び米国の研究機関と協力して、沿岸域を含む北西太平洋縁辺海における海洋環境汚染に関する広範な調査研究を実施している。ここでは、オホーツク海及び日本海で実施した調査研究の成果のいくつかを紹介する。本論文は、(1)サハリン島陸棚における調査,(2)日本海における放射能調査,(3)ペーター大帝湾における放射能調査、という3つの部分で構成され、原研は(2)の部分の海洋調査,放射能分析及びデータ解析に参加した。原研と極東水理気象研究所が協力して実施した19992000年日本海海洋調査の結果によると、海水及び海底土試料における線放出核種,Sr-90及びPu-239, 240の放射能濃度は低く、地球規模の大気フォールアウトに起因していると考えられる。これらの調査航海で得られたデータは、ほかの研究グループによって過去に実施された調査研究の結果と同程度であった。
眞田 幸尚*; 松永 武; 柳瀬 信之; 長尾 誠也; 天野 光; 高田 秀重*; Tkachenko, Y.*
Applied Radiation and Isotopes, 56(5), p.751 - 760, 2002/04
被引用回数:14 パーセンタイル:65.5(Chemistry, Inorganic & Nuclear)原子力施設の事故時に放射性核種が環境中に放出された場合の、長期的な環境影響を評価するために、チェルノブイル原子力発電所を中心とする汚染地域で放射性核種の水系における移行挙動を実地に研究した。チェルノブイル原子力発電所近傍のプリピアチ川において、チェルノブイル事故に起因する放射性核種により河川堆積物が高度に汚染された地点を見いだした。その堆積物中の放射性核種(Cs-137,Sr-90,Pu-239/240,Am-241)について、鉛直分布と存在形態分析を行った。その結果、Cs-137,Pu,Am同位体は堆積物の中で強い固定相に存在することがわかった。一方、Sr-90はより緩い結合相に存在するため、堆積物からのSr-90の溶出可能性を長期的な影響評価のうえで考慮すべきことが、野外試験により実際に明らかになった。
長尾 誠也; 松永 武; 村岡 進
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(3), p.555 - 559, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.64(Chemistry, Analytical)湖底堆積物における人工放射性核種の挙動を明らかにするため、環境の異なる2つの湖(青森県十和田湖(貧栄養湖)及び長野県木崎湖(中栄養湖))において湖底堆積物を採取し、Cs-137及びPu-239,240の放射能濃度鉛直分布を測定するとともに、各層における存在状態を選択的抽出法により調べた。その結果、Cs-137及びPu-239,240はおもに有機物フラクションとアルシノケイ酸塩フラクションに存在していたが、異なる鉛直分布を示した。十和田湖底堆積物では堆積物表層から6cmまでに有機物フラクションの存在割合がCs-137では38%から18%へ、Pu-239,240では54%から5%と減少した。一方、木崎湖堆積物では、Cs-137が30%、Pu-239,240では40~60%と堆積物の深さ2~14cm間で顕著な減少は認められなかった。これは、堆積物の有機物含有量の違いが人工放射性核種の存在形態の変化に関与していることを示唆している。